映糸 2001.10月…

僕が辰巳(= mujika easel)と知り合ったのはおそらく2001年の9、10月だったと思う。
その頃やっていたバンドが僕以外全員辞め、とあるオリジナルのジャズを演奏するバンドに誘われたものクビになり、トランペットとPower book一台を使って1人で活動をしていた。夢を諦められなかった。

当時、マイルスデイビスみたいなジャズロックを演奏するバンドをやりたかった僕はネットのメンバー募集に書き込みをしていた。何度かいろんな人とセッションしたが上手くいかなかった。
どういう経由か忘れたがあるメンバー募集の書き込みがあり(実験的なユニットを新たに結成するので云々だったかもしれないが)それが気になったので早速連絡を取った。それが辰巳だった。経歴を見るとP-shirtsというバンドでベースを弾いているという。
当時僕は書籍の卸会社にいたので本を休憩時間によく読んでいた。そしてQuick JAPANも読んでいたのでそのバンドの事も知っていた(Quick JAPANにP-shirtsがピックアップされていた)。

覚えているのは最初に辰巳に電話したのは彼女が別のバンドでロケッツで本番中の時だったと思う。当然ながらその日は連絡が取れなかった。
この辺りの前後時間軸は曖昧なのだが僕は彼女が歌うデモソングを送ってもらうことになった。その時点でそれにトランペットや音響処理を加えて送り返すことになっていたか定かではないが。

後日、送られてきた音源を見て僕は青ざめた。
それはMDディスクで、僕はMDを聴けるデッキを持っていなかったのだ。(森田雅章)