6月のライブスケジュール

6/22(金)@大阪・難波ベアーズ
出演:tnwh(東京/ex.PASSION)/映糸/他
時間:18:30/19:00
料金:1500/2000


6/30(土)@大阪・野田 油野美術館

17:30 OPEN 18:30 START
2000円(1DRINK付)

出演 映糸 コハク amabays!

出店 どいぱん(六甲カフェ) JMT SYNTH


新曲もやっていきます。

歩き始めた映糸

映糸の誕生が2001年11月27日となっているのは辰巳がP-SHIRTSを辞めた日だったか(映糸という名前を彼女が思いついた日なのか)メンバーが揃ったのがその日だったのか四人がスタジオに入ったのがその日だったのか忘れたがスタジオに入ったのが2001年12月30日だったのだと思う。あけましておめでとうのメール(携帯メールが普及し始めた頃)が辰巳から年が変わった時にきたことをよく覚えている。

とにかく
ドラム:喜屋賢二
ギター:小堀努
ボーカル&ベース:辰巳加奈
に決まったというメールが辰巳から来たのは覚えている。

そして練習当日。
まだ見ぬメンバーは昼か夕方からか練習に入っていて僕はその日まで仕事だったので夜から入ったものと記憶する。
初めての映リハは心斎橋にあるアイコアイコというスタジオで僕がはじめて入るところだった。

そしてスタジオの扉を開けると既に三人は演奏していた。はじめましてと僕らは互いに挨拶をした。
辰巳と初めて会ったのはこの時だった。
辰巳はジーンズ姿でアップライトベースではなく普通のエレクトリックベースだった。練習後に多分僕が言ったのだと思うが "アップライトにしないんですか?" と訊いた。クイックジャパンにP-SHIRTSが載りアップライトベースを持つ辰巳の姿が印象的で素敵だったからだ。おそらく彼女もそう感じていたと思うのだがもしこの時点でアップライトではなく普通のエレクトリックベースのままで行こうとなっていたら映糸はもっとロックっぽいビジュアルになっていたかもしれない。

小堀はまだ見た目や雰囲気も二十歳を越えた若者特有に有りがちなとんがった青年だった。まだ自分が何者なのかわからずモヤモヤした印象のある彼だったがまさかその後一番長く一緒にやる事になるなんてこの時はわからなかった。

喜屋は関大生で背がひょろっと高くジャズがとても好きで僕も当時はジャズしか聴かなかったので話が合った。こいつとは長い付き合いになるだろうとこの時点が思っていた。

それから練習に入る。
持参したPowerbookG3を繋ぎマイクにエフェクター(これは僕がクビになったジャズバンドのリーダーのやつがくれたものだ)をセッティング、トランペットを吹き鳴らした。
するとみんなの表情がみるみるうちにイキイキしだした。おそらく当時の彼らはロックバンドのフォーマット以外のものにあまり出くわしてないからだろう、その瞳の輝きに僕の方が戸惑った。それはうれしい戸惑いだった。

何曲か音合わせをする。インプロゼーションもやり僕も煽るようにブロウする。それにつられて小堀も熱がこもった演奏をする。喜屋も満面の笑顔で激しく応酬。辰巳はニコニコしながらベースを弾く。
この練習で携帯電話のサイン波を使ったのか覚えてない。しかし次の年の三月で使用した覚えがあるので使ったのだろう。

全ての練習が終わりまだニコニコしていた辰巳が手帳を取り出し僕に向かって "次の練習はいつにしますか?" と訊いてきた。

生まれた映糸が歩き始めた瞬間だった。

時の流れを誰が知る

2004年の日記が見つかったのでそのまま掲載しておく。
内容を見てみるとどうやら映糸がライブ活動休止?する直前の事のようだ。
ちなみにエスエフ〜というのは今僕がやっているバンドの母体となったバンドだ。

ー以下ー
明日、というか今日の映糸のライブ。
6月11日(金)
AT ベルギーフランドル交流センター
写真展レセプションパーティにつき入場無料(ベルギービールとおつまみ付)
http://www.flanders.jp/flanderscenterindex.htm
周辺地図など詳しく載っています。
大阪国際交流センターの3階です。
十数年前は国際交流センターはよくコンサートに使われていた。
デビュー前ですごく話題になっていたボガンボスを見に行ったのは高校卒業するかしないぐらいのころだった。
会場は違うけど少し感慨深い。
それはともかく、そのライブで映糸は当分お休みになります。
で、今日はエスエフソロウズトリオの練習で。
取りあえず今日はトリオで入って来週はベーシストを入れて練習する予定。
久しぶりにハーモニカホルダーつけてエレキギターを弾いたがなかなか大変だ。かなり楽しかったけど。
サウンドアメリカの片田舎の狂気って感じだろうか。いい感じにはなってきていると思う。
映糸やトラディッショナルスピーチ同様、独特の世界観を作ることが出来たらと考えている。
もしどこかの、少しだけ都会の田舎町を通りかかって、崩れかけたバーから奇妙な音楽が流れていたら,エスエフソロウズ・トリオが演奏していると思ってもらっても間違いはないだろう。(2004.6/11記)




MDを聴くハードが無くどうしようかと悩んだ。おそらく2、3日はずっと考えていた。
当時僕は10年近く同棲してた恋人がいた。もっともこの頃にはもう良好ではなく"終わり"が近い事を薄々感じていたがとにかくMDデッキを買うことで(生活費に多少響いてくる)モメるのを恐れていた。
しばらくして
 〜音源聴いてもらえましたか?〜
と辰巳からメールが来た。焦りその日のうちに僕は出来たばかりのヨドバシカメラに行った。周りの友達もMDを持っていなかった。

ヨドバシカメラに着いてオーディオコーナーでMDのデッキを見ていた。買うならやはり録音出来るもの、そしてなるべく安いものがいい。結局マイクも付属しているMDウォークマンタイプのものにした。

その日の夜に聴いた。
曲は "マヨナカ"と"細工"と"lise(後にvoice or viceと改題)"の三曲だった。
デモの段階だったが本当に素晴らしいものだった。
声はニコとビョークが混ざった感じで音質のローファイさがすごく馴染んでいた。
エレキギターの弾き語りで細工だけはリズムマシンが使われていてこの辺りは今風の若者の音楽だなと思った。それ以外はミニマルなダウナーフォークでやはりヴェルベットアンダーグラウンドを連想させた。
それらをレコーダーに移してトランペットを入れた。そして借金して購入したプロツールズで音響処理をした。
どういうことをしたかというと元の曲を逆回転処理をしてそれに深いエコーをかける。元の曲に重ねるとストリングスのような響きになる。この手法はちょっと前に偶然発見したのだが辰巳のその曲にすごくフィットした。一日中聴いていた。

その "リミックス" した曲を送り返した後か前かは思い出せないが初めて辰巳と話した。

夜七時半頃、スーパーに買い出しに行く途中、携帯が鳴った。
電話の主は辰巳でどうやら寝起きだったようだ。
何を話したのかわからないが声はかなり気だるそうでいかにもフリーターの女の子という姿をイメージさせた。今は働いていないと言うのでますますそのイメージが膨らんだ。
その何日か後に実際に会うのだがその時はオシャレでスマートな女性でハキハキしていたのでどれが実際の彼女だろうと当時は不思議に思った。その落差が魅力的だったのかもしれない。

辰巳と初めて電話で話した時に通った道、それは都島商店街の中で総菜屋の前だった。今でもその総菜屋は健在でたまにその前を通ると僕は思い出してしまうのだ。(森田雅章)

映糸 2001.10月…

僕が辰巳(= mujika easel)と知り合ったのはおそらく2001年の9、10月だったと思う。
その頃やっていたバンドが僕以外全員辞め、とあるオリジナルのジャズを演奏するバンドに誘われたものクビになり、トランペットとPower book一台を使って1人で活動をしていた。夢を諦められなかった。

当時、マイルスデイビスみたいなジャズロックを演奏するバンドをやりたかった僕はネットのメンバー募集に書き込みをしていた。何度かいろんな人とセッションしたが上手くいかなかった。
どういう経由か忘れたがあるメンバー募集の書き込みがあり(実験的なユニットを新たに結成するので云々だったかもしれないが)それが気になったので早速連絡を取った。それが辰巳だった。経歴を見るとP-shirtsというバンドでベースを弾いているという。
当時僕は書籍の卸会社にいたので本を休憩時間によく読んでいた。そしてQuick JAPANも読んでいたのでそのバンドの事も知っていた(Quick JAPANにP-shirtsがピックアップされていた)。

覚えているのは最初に辰巳に電話したのは彼女が別のバンドでロケッツで本番中の時だったと思う。当然ながらその日は連絡が取れなかった。
この辺りの前後時間軸は曖昧なのだが僕は彼女が歌うデモソングを送ってもらうことになった。その時点でそれにトランペットや音響処理を加えて送り返すことになっていたか定かではないが。

後日、送られてきた音源を見て僕は青ざめた。
それはMDディスクで、僕はMDを聴けるデッキを持っていなかったのだ。(森田雅章)

映糸十周年記念ライブ!

瓦斯灯(ギャスライト)コンサート

映糸十周年〜


2012年3月10日(土曜)

会場:大阪・雲州堂
http://www.iori-unshudo.com/


open 18:30 start19:00
予約2000円 当日2500円 (1drink500円要)

出演:映糸


uplight bass & voice : Mujika Easel
guitar & synthesizer : 小堀努
trumpet & mac & harmonica : 森田雅章